肛門狭窄 軽ければ食事療法でもOK

肛門(こうもん)が狭くなるのを肛門狭窄(きょうさく)といいます。患者さんの中には、鉛筆がやっと入る程度まで肛門が狭くなっているケースもあります。このように程度がひどくなると、便が細く出にくくなるため、腸内に便がたまり、おなかが張って大変苦しくなります。そこで、下剤やかん腸を使って、ようやく便を出しているという人もいます。

こうした肛門狭窄の原因として多いのは、裂肛(いわゆる切れ痔=じ)が慢性化し、繰り返し起こることで、周囲に瘢痕(はんこん)が生じ、それが肛門を締めつけるために起こる場合。また、痔ろうが括約(かつやく)筋に及んで筋肉が硬くなり、肛門が狭くなったり、広がりが悪くなる場合もあります。さらに、肛門手術の結果がうまくいかずに、狭窄が起こるケースや、生まれつき肛門が狭い場合もあります。

狭窄の度合いが軽ければ、食事療法を行ったり、多少の緩下(かんか)剤を使って便通を整えながら様子をみるのがいいと思います。特に裂肛が原因の場合なら、裂肛が治れば数カ月から1年くらい経て瘢痕が次第に軟らかみを取り戻す可能性もあります。

強力な下剤を使ったり、かん腸を頻繁に繰り返していると、肛門は下痢便を出して広がる努力をせず、結局は広がる力を失ってしまいます。ですから、前述したように、適当な軟便を出すために、食事療法と適切な緩下剤を使うのが、最も良い方法なのです。

 ただし、肛門の狭窄が排便に影響を与える状態なら、手術が必要です。その場合でも通常は、麻酔をして外来処置程度の手術で治ります。だが、重症の場合は入院して手術を行います。手術方法はいろいろありますが、肛門を広げてできた傷を周りの皮膚で覆う方法が簡単で効果的です。


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