痔と間違えやすい毛巣ろう 毛深い20歳代男性がかかりやすい

背骨の1番下、尾骨の上あたりの仙骨部分におできのようなものができて濃(のう)が繰り返し排出されジクジクして、いつまでも治らない場合があります。痔ろうと間違えられやすいのですが、毛巣(もうそう)ろうと呼ばれる別の病気です。もともと皮膚にあるべき毛髪が、仙骨部の皮下の奥深く骨の近くまで紛れ込んでいるのが特徴です。

発症後、急性の膿瘍(のうよう)期があり、その後慢性的に膿の貯留や排出を繰り返します。患部ははれて疼痛(とうつう)を伴います。

毛深い人がかかりやすい病気で、とりわけアメリカ人兵士などによく見られることから「ジープ病」とも呼ばれ、クッションの悪い車に乗ることが原因と考えられていましたが、その因果関係ははっきりしてはいません。一方、この病気に特異的な毛髪がどこから生じたかについても、なぞにつつまれたままです。以前は、局所にもともと埋没していた毛根から生じたとする「先天説」が有力でした。しかし、毛根が組織学的に見出されないことや、発毛の状態が見られない理由などから、現在では毛根外来侵入説である「後天説」が有力となっています。毛巣ろうにかかる患者様は男性が多く、女性の3~4倍といわれています。発症の年齢は、20歳代の若い人が圧倒的です。

放っておいても自然に治る病気ではありませんから、肛門科など専門医で、患部を切除する手術が必要です。術後にできた傷口は縫い合わせてふさぐのが一般的ですが、自然に治るように開いたままにしておく場合もあります。入院期間は2週間程度です。


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